危ナイ隣人

「俺も明日仕事だしよ、そろそろ寝たいわけ。どうせ一晩だけだし、あーだこーだ言うよりもそれが一番手っ取り早いだろ」


「でも……」



どこまで迷惑かけるんだって感じだし、申し訳ないし、何より、ここまで頼っておいてなんだけど、この人危険だし!


さすがにそれは、と遠慮しようとしたところで、お隣さんがあくび混じりに言う。



「別に取って喰ったりしねーから安心しろよ。Aカップのガキになんざ興味ないからな」



なっ、なっ……なーーーーーっ!?


本当に興味なさそうに吐き捨てられて、怒りからかショックからか言葉が出ない。

両腕を前で組んだのはほぼ反射だった。


ガキって! なんざって! っ……Aカップって!



あーもう! つくづく、キャミソール1枚で押しかけた自分が恨めしい!



「どーすんの? 俺、まじで帰るけど」


「おっ……お邪魔する!」



そう言ったのは、半ば意地だった。


見た目はオンナノコな私相手にあんな言い方した男は初めてで、なんだかとってもムカついて、ここで行かないと負けるような気がして。



「そ。なら早く来いよ」


「早くって、すぐ隣じゃんか!」