危ナイ隣人

思わず視線を落としていた私の頭上から、制止が入る。


パッと顔を上げると、塚田くんが眉間に皺を寄せて私を真っ直ぐに見ていた。



「ここにいる誰も、御山さんに謝ってほしいって思ってないよ。むしろ、もっと聞きたい言葉があると思うけど」



あ……。


塚田くんに諭されてみんなの顔を見渡すと、静かに頷いて、私の言葉を待ってくれていた。



ナオくんのことがあって落ち込んだり様子がおかしかったりした私を、ここにいる4人は見抜いてくれた。


それだけじゃなく、元気が出るようにってこうして私が喜びそうなところに連れてきてくれて……。



「ありがとう、みんな」



ナオくんのせいで緩くなった涙腺が、私の目に膜を張らせる。


友達の前で泣くことなんてほとんどなかったのに……ましてや男の子の前で涙を流すなんてありえなかったのに。


全部ぜんぶ、ナオくんのせいなのに。



「ちょっと~、泣き顔まで可愛いってなんなの? 世の中の女子が怒るよ~」