危ナイ隣人

トークを開くことはしないけど、一覧はお兄ちゃんの死を悼む文言で溢れ返っていた。



「……あ」



大量の未読トークをスクロールした先、既読メッセージの一番上に、見知った名前を見つける。


アイコンが設定されてない、真木直也ってアカウント。



「……ごめん、見るね」



ごくりと一つ唾を飲み込んで、逸る気持ちに気付きつつトークを開く。


と、目に飛び込んできたやり取りは、お兄ちゃんで終わっていた。



【ナオ。もし聞いた話が本当でも、これからのために、絶対に手出すなよ。

すぐ行くから、待ってろ】



日にちも、恐らく時間的にも……あの日のものだ。



何もなく、ただの取り越し苦労であることを願いながら、お兄ちゃんはこのメッセージを送ったんだろうな。

着いた先では何も起こってなくて、京香さんと落ち合って、あれっ2人とも何してんのって呆れた様子のナオくんに会えることを望んでたんだろうな。



大切にしてくれてた私を置いて家を飛び出して……お兄ちゃんは本当に、ナオくんのことが大切だったんだろう。