危ナイ隣人

「任せたよ、塚田くん。茜に変な虫がつかないように見張っててね」


「くるみは私のオカンなの?」


「オカンってかこの言い方はオトンって感じだよね」


「承知した。まぁ、御山さんなら自分で撃退しそうだけど」


「それは言えてる」


「ちょっと。私だってか弱いオンナノコなんですけど」



無理をしてでも笑っているうちに、沈んでいた気持ちが少しだけ浮上する。


それは、紛れもなくここにいる大切な人達のおかげだった。



ナオくんやお兄ちゃんにも、そういう存在がいたのかな。

苦しい時に、痛みを和らげてくれるような人。


2人は……一体どんな関係だったんだろう。


お兄ちゃんがもし生きていたなら、私がナオくんのことを別の形で知ることがあったのかな。



近付いていい人間じゃなかったとか自分がお兄ちゃんを殺したとか、必要な情報は何も言わないで消えちゃうのはずるいよ。


ナオくんが善か悪なのかさえも、今の私には判断できないのに……。



「ねぇ、みんなこの後時間ある?」



味がよくわからないピーチティを飲み終える頃、既にミルクティを飲み終えた真帆が徐に問いを投げかけてきた。


私達3人がほぼ反射的に顎を引くと、真帆が口角をにやりと上げる。