危ナイ隣人

二口目をヘラでさらいながら、会話を続ける。



「嘘だよ。そんな強欲女じゃないもん」


「山盛りのもんじゃすくいながら言うセリフじゃねぇだろ、それ……」



若干引き気味のナオくんなんてお構いなしに、第二陣を口に放り込む。


あぁ、やっぱり美味しい。学校からそんなに遠くないし、真帆達誘ってまた来たいな。



「結果出てからちゃんと言うよ。大丈夫、高いものねだったりなんてしないから」


「本当か? 今週の競馬に大金注ぎ込まなくても大丈夫?」


「間違ってもそんなことしないでください」



真顔で言うと、ナオくんは「ちぇっ」とつまんなそうに唇を尖らせた。



ちゃんと止めないと、本気でやりそうだから怖いんだよ。


出会ってから当たってるとこなんてほとんど見たことないのに、なんでそんな自信満々に言えるんだか……。



「じゃあ、学年10位以内に入ったらでどう?」


「俺は構わないけど。10位って、大丈夫なのか?」


「まぁ、簡単じゃないけどさ。目標を低く設定したりして、簡単だとつまんないじゃん」


「見かけによらずストイックだなぁ」



感心したように言われて、胸の奥の方がなんだかもぞもぞする。

特に褒められたりしたわけじゃないのに。



「本気で頑張るから、約束、忘れないでよ」


「はいはい。……あ、でも、明後日のメシはウチな。実家から大量に送ってきたからって、千秋がくれた白菜があるから」


「いいね、お鍋しよう」



たっぷりの白菜と豚バラ肉のお鍋。

想像しただけでももう美味しい。