地味女子。〜恋物語〜


「よっ!」

井久田先輩が、心配して
見に来てくださった。

実は、夏休み前から、
大学受験の為、先輩方は
部活に来ることが難しくなっていた。

それもあって、
一人でも出来る課題をこなす日が
多くなっていた。

「すみません、なんか、
これであっているのか不安で…」

私は、先輩に申し訳ないと思いながらも
素直に今の気持ちを伝えた。


「ん?見せて。」

先輩にそう言われ、
さっき、ささっと仕上げた
構図を見せる。

「うん、悪くないよ?
あとは、見ながら描くことだね。
今はわからなくても、写真じゃ見えてこない
実物の色を見て描く!分かるかな?」

先輩は、優しい笑顔で
首を傾げた。

私も、その笑顔に
つられながら、笑って見せた。

「とりあえず、外へ行こう!」

井久田先輩はそう言うと、
私の腕を掴み、おもむろに
グラウンドへと走り出した。