地味女子。〜恋物語〜

すると、笑い声が聞こえてきて

ふと顔を上げると、彼は、
満面の笑みだった。

「あははは...
いい…!いいですよね!
分かります、俺も
野球部の姿、格好いいっすよね」


その時の彼の表情が、
あまりにも生き生きとしていて、
胸がキュっと苦しくなるくらいの
愛おしさを感じた。

すると、彼は、私に背中を向けて、
グラウンドの方を見た。

「おれも...はやく、戻りたい..な...」

そう、寂しげに呟き、
グラウンドへと歩き出した。

なんだか、その背中が切なかった。

でも、どんどん離れていく彼は、
きらきらと、
輝いているようにも見えた。

カシャッ...

気付いたら、グラウンドへと
向かう彼の後ろ姿に
引き寄せされるかのように
シャッターを切っていた。