(いた...くない。) 私は、うっすらと目を開けた。 私の目の前から A子ちゃんの姿がなくなっていた。 私は両目を開けて 仰向けの体制から上半身を起こして周りを見渡した。 すぐ隣で、A子ちゃんが横たわっていた。 「イッタ....」 A子ちゃんの横には、バレーボールが 転がっていた。どうやら、さっきの音は、 このバレーボールがA子ちゃんに 当たったらしい。 「なんや、あんたらは! 演劇部か!?...ここは、コートやぞ!」 入り口のほうから、大きな声が聞えてきた。