自分の声の大きさに、思わず
両手で、自分の口を塞ぎながら、
叫んだ。
B君は、恥ずかしそうに
顔を、腕の中に疼めたまま、
話し始めた。
「...いや、うん。でも
言うつもりはなかったんだ。なんとなく。
いや、言われても困るだろう…
いや、言ってしまったけど。しかも、
楚和は、A子が俺を好きだって
知ってたわけやん。おれも、
噂では聞いたことあった。… から
きっと言ったら、だめなんじゃないかと思ってた。」
「……うん...
凄く嬉しいんだけど
たしかに…困った。ごめん……
…え。でも、どうして?
A子ちゃんは、知っているような感じだった…」
私は、とっさに、B君を問いただした。
「うん、A子は……知っている。」



