「俺...バレンタインの日...
A子に好きだって...言われたんだ」
「うん...」
「それで、正直に、ごめんって...
断って....」
「うん...」
「そしたら次の日、A子、泣いてて...俺、
悪いことしたなって思ったんだ...」
「うん....」
「で、その日の帰り道に..
A子好きだった友達に...
なんでA子振ったんだよ!?
お前最低だな、泣かせやがって!
とかいろいろ言われて、
まあ...A子モテる…から・・・
知ってると思うけど・・・」
「うん...そりゃ....ね…」
「そんで、そいつも
なんか、カーッとなってたのか...
冗談半分、本気半分、
みたいな感じで、胸ぐら掴まれて、
その時にA子に対する悪いって感じと
友達に対する、なんか、ごめん・・・
みたいな感じになって
こいつら、真剣に向き合ってんのに、
俺だけ、カッコつけてる感じがして、
自分だけ、本気で向き合ってないな...って
その、それで...あの...さ...」
「うん....」
「......」
「.....え、なに....」
「..いや........〝楚和が...
好..き....なん..だ..〟って
言って..しまって....」
「.......え....うん………
あ..??...
えーーーーーー!!??」



