「...楚和!ねえ?聞いている?」

水元が私に、話しかけている。

「え?ごめんごめん、
聞いてなかった。何?」

私の頭の中は、絶賛、
部員募集のことで頭がいっぱいだった。

2年生になり、私は部活の部長になった。

まあ、先輩が卒業して
私が、後輩第一号だったのだから
必然的に、そうなったのだ。

― 卒業式の日 -

先輩2人から、託された言葉

「楚和、アンタなら、
この部活盛り上げられるよ。
今年、後輩が“学部”に入ること、1番は、
その喜びを、楚和に感じてもらいたい
だから....頑張れよ!また、遊びに来るから!」

そう言って、私の頭を
ぐしゃぐしゃと撫でた。
そして、泣いている私の顔を
笑顔で見つめながら、手を振り去っていった。


(先輩方が作って下さった部活...
ここで、途切れさせたくない。)

そんな思いで、1年生を終えた。

入学式が終わった瞬間から
気持ちを部活に切り替え、仮入部を
いかに盛り上げるか、真剣に考え始めていた。



「またかよ、だから、GW!
まるちゃん達とどうするよ?」