*






静かで不気味ともとれる夜の公園




お酒で酔いが回っている私は、よろよろと備え付けのベンチに腰をかける。



だがしかし、結構なペースと量で飲み進めた私は、

ベンチと自分の距離など上手に推し量れる訳もなくどすんっと音を立ててジャリジャリした砂地に、尻もちを着いた。





「いったあ」




思わずでた、大きい声がしんと静まり返っている空間に響き渡る。


私は誰も見てないにも関わらず顔が赤くなるのを感じた。
誰もリアクションをくれないところが余計に恥ずかしいのだ。






世風が冷たい、



夜の風邪と、世間をかけてみたけど。何一つ上手くないし。


かけてみた所でねずっちじゃあるまい、
誰も、答えてくれないのだ。




虚しいな。




髪が風にさらわれるのを私は、じっと感じて、


何をすることも無く、空気と一緒に溶けていた。


ただ、無性に、自分の生きてきた道を恥じていた。




正真正銘のおセンチ野郎なのだ。

きっとここで、声をかけられればわたしは、

綿毛のようにふわふわと、いやそんな綺麗な例えなわけがあるまいに。

軽い女同様、ひょいひょいホテルへ着いてって、なんまる何号室かは知らんが、
一夜の燃え上がる恋に灰になって散るのだろう。


それでもいいっていうのに。