――ピンポンパンポーン

『お荷物が届きました』

 それは平穏な学校生活を送っていた時に突然起きた出来事。

「お荷物が届いた? なんだっけそれ?」
「不審者とかじゃなかった?」
「え! まじかよ! いんの? この学校に?」
「え! 怖い!」
「落ち着いてください皆さん! まずは静かに次の指示を待っていましょう!」

 クラスのみんながザワザワしている。

 お荷物……か。なんかこういう時ワクワクする自分がいるんだよな。おかしいのかな俺。
 1番左後ろという主人公席の俺(佐々木(ささき) (たくみ))は頬杖をつきながらみんなの焦りようをじっと見ていた。

「なぁ先生、なんも起きてなくね? 嘘なのかよ」

 一番前の席の男子生徒がそんなことを呟いた時だった。

――ピンポンパンポーン

『お荷物が今2階へ届きました』

「え?」

 そんな勝手に漏れだしたような言葉は、誰のものなのか。そんなものは知らない。ただ分かるのは……。

「とりあえず。この高校の2階。つまり僕達のいる階層にお荷物改め、不審者がいるということですね」

 そんな事を俺たちの委員長が発した時だった。




『だぁぁぁれぇぇぇかぁぁぁぁ! あっそびましょぉぉぉぉぉ!!!!!!』




 そんな頭のイカれた男の声が廊下に響き渡った――