その言葉に、体がピクリと反応した。

「普通の人より弱いなら、その人よりもさら

に練習して上手くなって床に傷が出来るくら

い踊って、そんで……。」

氷空は、両手を空高くあげ笑顔で言った。

「自分でも出来るんだって証明しろよ!」

その力強い言葉に、私の狭かった世界が一気

に広くなったような感じがした。

そんな言葉…、今まで誰一人言わなかった。

少しでも可能性があるなら…、私は…。

「私でも…できるかなぁ…?」

歯を食いしばりながら、声を震わせて言っ

た。

「そんなの俺にだって分からない。だから、

俺が力を貸してやるよ!」

氷空は前に手を差し伸ばした。

「二人で一緒に大空を舞うような、すごいダ

ンサーになろうぜ!」

氷空と……。

二人……。

ずっと、一人で戦い続けてきた私にとってそ

の言葉は、凍った心を溶かしてくれるような

光のようだった。

真正面からぶつかってきた氷空に、私は我慢

していた涙が、一気にあふれ出た。