「性格のかっこいいって言うのは、疲れた時に優しく声をかけてくれたり、重い荷物を持ってくれたり?陸みたいに!」

なんでこうも菜々は自分の彼氏に繋げようとするかね。

「は、はぁ。例えばどんな人?」

正直よくわかんないけど、とりあえず優しいってことだよね。

「うーん…あ!ほら、この学校の王子明くんみたいなさ!」

清水明(しみずあきら)同じクラスで顔よし、スタイルよし、勉強もできる。女子に人気の王子。顔は整ってはいるが、私の好みではない。

「優しいんだ。明って人。」

「うん!女子には絶対重いものを持たせないし、いつも笑顔じゃん!」

そういう人って裏がありそうだけどなー……。

「とにかく、美咲は誰でもいいから好きな人を見つけなさい!もう、いっその事王子のこと好きになっちゃえば?」

「は!?私が!?無理無理。第1私が好きな顔じゃないし。そもそも私なんかが告ったら女子の反感買いまくりそうだし。そんな面倒なのやだよ。」

「美咲なら大丈夫でしょ。だって女子によくモテてるし。」

はぁ!?大丈夫なわけないから!