紗奈の家はそんなに遠くなかった。

「ありがとう悠斗、送ってくれて」
「ん、じゃあな」

その時近くで雷がなって
真っ暗になった。

「停電か」

と同時に
俺に抱きつく紗奈。

「っ···」

しがみつく手は震えていてー··


そうだった。
小さい頃
雷で停電になって
幼い紗奈は
1人で家で留守番していたから
それが怖くて軽くトラウマになってた。

ちょうどそのときも俺が
かけつけたときには
すごく泣いてた。