「ちょっといいかな、君」
警備員さんはそう言い、功くんを連れ出す。

「離せよっ。俺なんもしてねぇだろ」

「私っ··この人に部屋に閉じ込められてました。」
「紗奈?!お前何言ってんのかわかってるよな?」

必死に撤回しようとする功くん。
でもそれは逆効果で···

「いいから来なさい。」
そう行ってその場から
連れ出された。


功くんが私の元から
離れて
安心したのか
私の身体は力が抜ける。

「紗奈っ」

悠斗は私を支えてくれた。

「怖かったっ···」
涙が止まらず
震える身体。


「紗奈、頑張ったな。」
悠斗はそう私に優しく話しかけてくれる。


そしてそのまま、私は
その場で気絶してしまった。