悠斗に今すぐに電話したかったけど
キスされた事なんてなおさら言えるわけない。

“なんかあったらすぐ連絡しろよ”

その言葉が頭に浮かぶ。



しばらくして
私は泣いた目を落ち着かせてから
仕事に何とか戻った。

なかなか戻らない私を
友紀ちゃんは心配してた。


仕事終わり
私は友紀ちゃんに功くんの事を話した。


「はぁ?!あいつ会社にまできたの?!しかもキスって···」

「私怖くて逃げれなくて。··最低だよね」
落ち込む私を友紀ちゃんは
キュっと抱きしめ

「怖ったよね··。好きでもない人からそんな事されたら。···仕事変わろうか?」


「ううん。仕事は仕事だもん。ここで変わったら先輩とかも変に思うでしょ?相手先の会社だって」

「でもさ···。あ、悠斗くんには話したの?」
その言葉に首を横に振る私。

「まだ。··なんか言えなくて」

「紗奈、怖いだろうけど悠斗くんには話さなきゃ。キスの事だって、悠斗くんなら分かってくれるよ··」


悠斗は優しいから
きっと怒らないだろうけど

絶対傷つけるよね···