目を閉じた志保。フフッと含み笑いを始めた。

 そして目を開けるなり、直斗の身体を掴んで芽衣の方に軽く突き飛ばす。
 慌てて直斗を受け取った芽衣は驚いて志保を見る。

「灰原さん?」

「直斗…、星谷くんを、あなたに返すわ」

「ど、どうしたの?」と芽衣は戸惑う。

「もう十分に楽しめたから。恋と言うのを体験出来たし」

「イイんかそれで?」

 圭太の質問に志保は正直に言う。

「イイわ。今度は自分で見つけるから」

「そーか。ならエエなぁ」

 カトリーが思わぬ情報を。

「もう、ちゃんとした彼氏が出来ちゃっているんですよねー? 灰原さん」

「さすがは怜斗さんねー? 知っていたの?」

「情報屋ですからー」とカトリーはガッツポーズ!