溶けたキャンディ

何言ってんだこの人。
私はその人の目をしっかりととらえて言った。
「そんな軽そうに見えます…?」
少し、相手を馬鹿にしたように笑った。
その人は、口角を少し上げて
また、唇を舐めた。
舐められた後の唇は…
なぜか、とても。
似ていた。
「エロいな…。」
私の唇に覆いかぶさった柔らかいそれは、
初めての感触で…
私のさっきまで冷めていた心を
溶かしていくようだった…。
私は、単純なのかもしれない。
きっと、落ちるのも簡単だろう…
もっともっと…
私を闇に引きずり込むこともできるだろう…。
そんな
平常心を失うくらい。
それは、私を溶かした。