溶けたキャンディ

その言葉といい、
その
何気ないしぐさに少しきゅんとしつつ。
私は、うなずいた。
うなずくのは、少し失礼かな?と思いつつも
声が出なかった。
自分より4つも上の人の照れたような姿…。
普段は、見れたもんじゃない。
そんなことを考えつつ私たちは、一緒に部屋を探していた。
今考えれば、これもおかしかった。
友達なら、連絡することだってできただろうに…。
私は、この時なぜタイミングよく携帯を忘れていたのだろう…
運命のいたずら。なんてね笑笑
「あれぇ…ここじゃない?」
その人は、一番奥にある部屋の前で止まった。
中をのぞいてみるも、ドアのガラスはあまり中が見えないようにくもっていて
人がいるかどうかもあやうかった。
その人は、結構しっかりと中を覗いてから
「やっぱいるよ。ここ」
といい、私を先に部屋に入れた。
「おにぃちゃ…ん。」
私は部屋の中を見て悲しくなった。
そこにあったのは、無人の部屋だけだった。
「いなかったですね…。」
私がそう言いながら振り向くと、
そこにはもう、さっきいた優しそうな顔のあの人はいなかった。
私の目をしっかりととらえて離さない、男の姿がそこにあった。

また、動きを止められた私は…
とりあえず唾をのみこんだ。
「君ってさぁ…」
そう言い私の腕を引っ張った。