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「っん…」

部屋に鳴り響く携帯のアラームを消すために、枕元に置いた携帯を探す私の手が宙を舞った。

「あれ?…ない…」

まだ完全に起きれていない私は、重い体を起こした。

「携帯…どこだっけ?」

ベッドの周りにを見ても携帯は見つからず、その間もずっとアラームは鳴り続いていた。

「っ…頭痛っ…」

なんとかベッドから抜け出る事が出来た私は、完全にまだ目が覚めていなかったが 、ベッド脇に無造作に置いたカバンから携帯を取り出した。

ピッ…

アラームを止めた。

6時。時間を見なくても何時なのかが分かる。
それが私の変わらない日常。

毎日同じ時間にアラームを合わす。起きたらすぐに顔を洗う、そして身支度をする。それが私のルーティン。

何も変わらない。


「…っ、昨日飲みすぎたのかな…、二日酔い?まだ頭がぼーっとしてる」

昨日…そうだ。
和音で、飲んでたんだ。
齋藤君と食事して…和音に帰り寄ったんだ。

それで…茉耶さんから…
ん?

そうだ!
思い出した!

「っ…いったあ…」

自分が出した声が頭にきた…。