「ねぇ、紹介って何?」

私はさっき隼人が下っ端くんに行った言葉が気になって聞いた。

すると、
一颯「紹介って言うのは、さっき言ったお披露目のことだよぉ~」
玲於「つまり、姫になった美優ちゃんを雷龍の皆に紹介するんです」
斗真「それで美優が姫になることを皆に認めてもらうんだよ」
と教えてくれた。

いや、待て。
美優「ねぇ、昨日は多分50人くらい居たと思うんだけど、雷龍って何人ぐらい居るの?」

遥輝「250人ぐらい居るよ」
美優「250人!?」
一颯「他の族に比べたらすくないよねぇ~」
斗真「量より質だろ」
玲於「そうですよ。雷龍は一人ひとりが強いです」

美優「いやいや、少ないとか言ってないから。むしろ多すぎる。250人全員に認められるとか無理に決まってんじゃん」

こいつら何言ってんの、と思いながら言った。
私が言うと、
一颯「そんな心配しなくても大丈夫!ギュッ」
と抱きついてきた。

私がそんな能天気な一颯に呆れていると、隼人が
「お前は俺達が認めた女だ」
と私の目を見て言った。

私は心のどこかで少し嬉しいと思った。
なんで。私は感情なんか捨てたのに。
感情なんかあっても邪魔なだけなのに。
隼人達といると、調子が狂う。
気がついたらいつも彼らのペースになってる。

あああ、こんなんじゃダメだ。
しっかりしろ自分。

私が自分に言い聞かせていると、
斗真「おい、大丈夫か?」
斗真が声を掛けてきた。
「大丈夫」
私はそれだけ答えた。

女嫌いな斗真が私の事を心配してくる。

彼らが分からない。隼人「行くぞ」

隼人が立ち上がってそう言うと玲於達4人も立ち上がった。

それを横目で見ていると、いきなり隼人に腕を引かれ立たされた。

すると玲於達は既に部屋を出ていて、私も隼人に連れられ部屋を出た。

部屋を出ると
玲於達が待っていて、

「もぉ~みーちゃん遅いよぉ~!!」
今度は一颯に手を引かれ美優は1階を見渡せる所までやってきた。

いつの間にか隼人も隣に来ていて、下っ端に向かって話を始めた。

隼人「急に召集をかけて悪かった。集まってもらったのは俺達雷龍に姫ができた事を発表するためだ。中村美優。こいつが今日から雷姫だ。いいか、これから俺達雷龍で美優を守る。何があっても守りきるんだ。」

隼人がそう言うと、

「「「「「はいっ!!!」」」」」

という下っ端達の返事が倉庫に響いた。