2日目の文化祭が終わる数時間前。
少し泣きそうな顔で俺に話しかけてきた神崎の母親にギョットして飲もうと買った紅茶を手渡す。




「……私……あの子に合うことなく逃げてきちゃいました。」



「…………」



「あの子……少し見ない間に……少しふっくらしちゃって!!」




「え、そこ?」




なんて、素が表に出たけど気にせず母親の話に耳を傾ける。





「あの子がピアノ弾くのを久しぶりに見て泣けてきました。ってか、ないてますぅ〜〜!!」



「あ、落ち着いてください……」



俺が泣かしたよえに見えっから。なんて思いながらもどうすることが出来ずただ単に並んで座る。




「あの子……私が知ってるあの子より輝いて見えました。きっと、今の生活が楽しいんでしょうね……そんな日常に私なんかが邪魔をしては行けない。そうでしょ?田端先生……」



「ど、どうでしょうか?と、言うか私、渡辺です。」



「きっと、あのこの中から私なんてとうの昔に消えて無くなってたんですよ……親ヅラして……鬱陶しいですよね私……。家に帰ってこなかったくせにって……あの子に言われて気づいたんです……」





そういう母親に、白紙の紙が入った封筒をアイツに渡した時にした会話する。それを聞いて驚いた顔の神崎母。




「俺、あいつに家庭訪問とか言い訳つけて保護者に渡せって白紙の紙をたくさん渡したんですよ。あの時本当に手紙だったら渡したかどうかは知りませんけどね?でも、最後に俺『ちゃんと仲直りしろよ?』って言ったんです。そしたらあいつ、誰と?って聞くことなくとても不安そうな……悲しそうな顔をして『分かってるよ、そんなこと』って言ったんですよ……だからあいつも……お母さんと仲直りしたいんだと思いますよ。ただ、もう少し時間が必要なだけで……後悔は結構してると思いますよ。……多分。ですけど。」





なんて、母親を見ればどこかスッキリした顔をしていた。




「すみません、なんか、顔を合わせるとに相談に乗ってもらって……でも、ありがとうございました!松田先生!」




なんて、帰っていく母親に俺はため息をひとつ……




俺は渡辺だっ。