無事に帰って来たことを伝えるため、朧はひとり屋敷を出て朧にとって生家である十六夜と息吹の住む家に向かった。
途中、一目で人外だと分かる朧と出くわした住人たちに見つかって挨拶をされたり果物などを押し付けられて、着いた時には両手に抱えきれないほどの貢物を持っていたため、出迎えた息吹は笑って娘を迎え入れた。
「朧ちゃんったらみんなにご挨拶した?」
「ちゃんとしたもん。あっ、父様っ、これ一緒に食べませんか?」
予期せず朔たちよりもかなり歳の離れた朧に恵まれた十六夜は、いくら普段が無表情に見えようとも末娘を溺愛していることは隠せず、最近みるみる綺麗になった朧がぴったり寄り添ってきて鼻の下を伸ばした。
「…雪男はお前をちゃんと大切にしてくれているか?」
「父様…それはお師匠様に失礼ですよ。私たち心配されなくても熱々ですから」
「…」
なんだかしょげてしまった十六夜のために蜜柑の皮を剥いて口の中に入れてやると少し笑って頭を撫でた。
「朧ちゃん、赤ちゃんはまだ?」
十六夜がむせると、息吹は茶を差し出して背中を撫でてやりながら頬を膨らませた。
「絶対ぜーったい可愛いと思うの。だって朧ちゃんと雪ちゃんの赤ちゃんだよ?色が真っ白で、目の色とか雪ちゃんに似てたら可愛いかもっ。あ、でもでも朧ちゃんに似た女の子だったら絶対美人だし、それでそれで」
「…息吹、落ち着け」
案の定興奮しすぎた息吹を諫めた十六夜に思わず吹き出した朧は、平ら…もとい引っ込んでいる腹を見下ろして撫でた。
「私も赤ちゃん早く欲しいなあ」
「朧ちゃん、母様はね、なかなか赤ちゃんに恵まれなくて、裏山にある祠に毎日お参りに行ったの。行ってみたらどうかな」
「!行ってみますっ!お師匠様と一緒に!」
氷雨と犬猿の仲な十六夜は少し不機嫌になったが、朧の子はきっと可愛いだろうと考えるとまた鼻の下が伸びて、娘のために蜜柑の皮を剥いてやった。
途中、一目で人外だと分かる朧と出くわした住人たちに見つかって挨拶をされたり果物などを押し付けられて、着いた時には両手に抱えきれないほどの貢物を持っていたため、出迎えた息吹は笑って娘を迎え入れた。
「朧ちゃんったらみんなにご挨拶した?」
「ちゃんとしたもん。あっ、父様っ、これ一緒に食べませんか?」
予期せず朔たちよりもかなり歳の離れた朧に恵まれた十六夜は、いくら普段が無表情に見えようとも末娘を溺愛していることは隠せず、最近みるみる綺麗になった朧がぴったり寄り添ってきて鼻の下を伸ばした。
「…雪男はお前をちゃんと大切にしてくれているか?」
「父様…それはお師匠様に失礼ですよ。私たち心配されなくても熱々ですから」
「…」
なんだかしょげてしまった十六夜のために蜜柑の皮を剥いて口の中に入れてやると少し笑って頭を撫でた。
「朧ちゃん、赤ちゃんはまだ?」
十六夜がむせると、息吹は茶を差し出して背中を撫でてやりながら頬を膨らませた。
「絶対ぜーったい可愛いと思うの。だって朧ちゃんと雪ちゃんの赤ちゃんだよ?色が真っ白で、目の色とか雪ちゃんに似てたら可愛いかもっ。あ、でもでも朧ちゃんに似た女の子だったら絶対美人だし、それでそれで」
「…息吹、落ち着け」
案の定興奮しすぎた息吹を諫めた十六夜に思わず吹き出した朧は、平ら…もとい引っ込んでいる腹を見下ろして撫でた。
「私も赤ちゃん早く欲しいなあ」
「朧ちゃん、母様はね、なかなか赤ちゃんに恵まれなくて、裏山にある祠に毎日お参りに行ったの。行ってみたらどうかな」
「!行ってみますっ!お師匠様と一緒に!」
氷雨と犬猿の仲な十六夜は少し不機嫌になったが、朧の子はきっと可愛いだろうと考えるとまた鼻の下が伸びて、娘のために蜜柑の皮を剥いてやった。

