杉浦くんを好きな理由なんて、言ってしまえばない。
ただ、何気ない仕草でも気づけばいつも杉浦くんを目で追っていて、目が合うとドキドキして、名前を呼ばれる度に好きが募った。
認めるまですごく時間がかかってしまったけれど、
───この気持ちに嘘はひとつもない。
「好き。……うぅ……大好き」
口から溢れでた言葉、これが全て。
───グイッ
「わ、!?」
「なに泣いてんだよ」
「…っ、」
思い切り強い力に腕を引っ張られた私の視界は、そのままグルッと180度反転した。
突然、目の前に現れた杉浦くんの息は少しだけ荒くて、泣き顔を見られてしまった私は一瞬でパニック。
「……春奈、おい」
「~~っ、」
さっきまで滝のように流れていた涙は、杉浦くんの登場ですっかりと止まり、久しぶりに呼ばれた名前にカァッと顔が紅く染まっていくのが分かった。
「……俺、」
「聞きたくない!!!」
何か言いかけた杉浦くんの言葉を遮って、思わず大きな声を出してしまった私は、驚いている杉浦くんを見て───ハッと我に返った。
「春奈……?」
だって、その続きの言葉はきっと『彩帆と付き合うことになったんだ』でしょ?
やっと杉浦くんへの恋心を認めたばかりだって言うのに、こんなにも早く杉浦くんの口から彼女が出来た報告を受けるなんてツイてないにも程がある。
ただ、何気ない仕草でも気づけばいつも杉浦くんを目で追っていて、目が合うとドキドキして、名前を呼ばれる度に好きが募った。
認めるまですごく時間がかかってしまったけれど、
───この気持ちに嘘はひとつもない。
「好き。……うぅ……大好き」
口から溢れでた言葉、これが全て。
───グイッ
「わ、!?」
「なに泣いてんだよ」
「…っ、」
思い切り強い力に腕を引っ張られた私の視界は、そのままグルッと180度反転した。
突然、目の前に現れた杉浦くんの息は少しだけ荒くて、泣き顔を見られてしまった私は一瞬でパニック。
「……春奈、おい」
「~~っ、」
さっきまで滝のように流れていた涙は、杉浦くんの登場ですっかりと止まり、久しぶりに呼ばれた名前にカァッと顔が紅く染まっていくのが分かった。
「……俺、」
「聞きたくない!!!」
何か言いかけた杉浦くんの言葉を遮って、思わず大きな声を出してしまった私は、驚いている杉浦くんを見て───ハッと我に返った。
「春奈……?」
だって、その続きの言葉はきっと『彩帆と付き合うことになったんだ』でしょ?
やっと杉浦くんへの恋心を認めたばかりだって言うのに、こんなにも早く杉浦くんの口から彼女が出来た報告を受けるなんてツイてないにも程がある。


