「……私ね、あんたのことすきだよ」
すき……好き……スキ……suki?
「知らなかったでしょ。でもね、すきだよ。
そのビー玉くらい綺麗な心のお姉さんはいかが?」
にしし、と笑う彼女が突然眩しくなった。
そうだ、そのせいだ。目が合わせられなくなったのは、眩しいせい。
夏だから、日差しがきついんだ……!
「ねぇ、あんたの答えは?」
……多分、俺の気持ちは……ビー玉ほどの小さなものだった。あ、可愛いなーみたいな。
ラムネ瓶の中の、小さな小さなビー玉。
でも、いまこいつに対して抱いた気持ちは……可愛いなって意識した気持ちは……。
ラムネ瓶、そのものくらい。