「憧れてるのは、俺の方だよ」



耳元で篠宮くんの声がする。

くすぐったくて、でも、やっぱりそれさえ好きだ。



「瑞沢、俺の隣でずっと笑ってて。それだけで何だってできる気がするんだ」




────なんだってできるよ、私だって。



だって、好きなんだ。
大好きだから。



笑っていてほしい、ずっと。
その眩しい笑顔をずっと見ていたい。



きみが、心から笑えなくなったそのときは、
きみの笑顔を取り戻しにいくよ。


きみが、また笑えるようになんだってする。
きみが笑うだけでなんだってできる。


きみの笑顔をみているだけでしあわせになれるの。




「篠宮くん」

「うん?」

「大好き、だよ」




だから、この先も、ずっと。

ずっとふたりで笑っていよう。





end.