「光莉はサッカーだよね」

「そう!」




むんっとガッツポーズを作る。


やる気は満々だ。
なんてったって、自らたっての希望でサッカーに出場することにしたくらいだもの。


もともと、スポーツは観るのもするのも好きな方だけれど、その中でもサッカーは私のなかでも特別だ。



ちなみに、アンフェアになるからと、運動部のひとたちは自分の所属する部活の種目に参加することをルール上禁止されている。

そのため、こもりんも篠宮くんもサッカー以外の種目に出場するの。



たしか、篠宮くんはバスケットボール。
うわあ、絶対かっこいいだろうなあ。

見逃すわけにはいかない。




「光莉のサッカー見るの楽しみだなー」

「ちゃんと練習してきたからね!活躍したい!」



出場するからにはね、全力投球がモットーだ。

チームの子たちとの練習に加えて、家でも練習したんだよ。

お兄ちゃんがサッカー経験者だから、コツを伝授してもらったの。



こもりんと他愛ない話を繰り広げながら、開会式の集合場所であるグラウンドに向かっていると。