「俺からは、これ」
「あ、ありがとう」
差し出してくれたのは、小さめの袋。
かわいくラッピングされていて、留め具の代わりにリボンがきゅっと結んである。
受け取るときに、ちょんと指先が触れ合って、そこからなにか電流が流れ込んできたような気がした。
どうしても浮ついてしまう気持ちを押し込めつつ、リボンをほどいて、中身を取り出す。
「え、これ」
驚いて、息をのむ。
これ、ほんとうに、私へのプレゼント……?
「ブレスレット……」
華奢なデザインの、ピンクゴールドのブレスレット。
蝶々のチャームがついていて、そこにあしらわれたラインストーンがきらきらとひかりを乱反射している。
繊細で、かわいい。
女の子なら誰しも胸をぎゅっと掴まれるようなアクセサリーだ。
でも、だからこそ。
これ、ほんとうに私のために……?って疑ってしまう。
「これ、私、に?」
おそるおそる首を傾げると、何のためらいもなくこくんと頷いた目の前の男の子。
「どうして、これを……」
選んでくれたのだろうか。
純粋に気になった。



