スパークリング・ハニー



中身はなんだろう、とさっそく開封すると。



「えっ、なにこれ!?」



登場したのは、そう。



「大仏……だよね!?これ……」



ゴム製の、ぴかぴかの大仏の被り物。
いわゆる、パーティーグッズにあたるものだ。


「なんでこれをチョイスしたの〜っ!?」

「光莉っちっぽいかなと思って」



たまちゃんが、してやったりと笑っている。



「ほらほら被ってみてよう」

「今!?」

「あったりまえじゃん!」



促されるままに、被る。

視界がせまくってよくわからない、けれど、案外頭のかたちにぴったりフィットしていて、いいかも……じゃなくて!

どっと笑うみんなの声につつまれて、しばし記念撮影が行われたあと。

やっとのことで被り物を外すと。


「ばっちり似合ってたよ!」

「もうっ、面白がってるだけでしょっ」

「あはは。まあ、ちゃんとしたのも準備してるよ」



大仏の被り物のインパクトが強すぎて気づかなかったけれど、たまちゃんがくれた袋の中にはもうひとつ。

かわいいパッケージのハンドクリームが入っていた。

蓋を開けてみると、いい匂い。



「嬉しい。最初からこれでよかったのに……!」

「光莉っちだと、それだけじゃ物足りないかなって」

「もう〜っ」



むむむ、と頬を膨らませると、また楽しげな笑い声があがる。