スパークリング・ハニー



そんなことを言ってもらえるほど私はとくべつなひとじゃないよ。むしろ、篠宮くんのほうが、ずっと。

だって、私に言ってくれたことはそっくりそのまま私が篠宮くんに思っていることだ。



そうしているうちにも、篠宮くんがくれた水のおかげで、ワサビのツンツンした辛みからやっとのことで解放された。

そのあとしばらくは、みんなでロシアンたこ焼きをハラハラしながら楽しんで。なんだかんだ、お腹いっぱいになったあとは。



「そろそろプレゼントタイムじゃない?」

「そうだね!」



がさごそ、みんなが鞄のなかから包みを取り出しはじめる。



「えっ、もしかしてみんな準備してくれたの!?」



さすがに驚いて声をあげた。



「ふふ、みんな各自で準備したんだよねー!」

「大したものじゃないから期待しないでよ?」



ええ、ほんとうにっ?
誕生日会だけでもじゅうぶんなのに、プレゼントまで準備してくれているなんて、こんなに豪華に祝ってもらっていいのかな。



「はいはい、じゃあまず私からー!」



挙手したのはたまちゃんで、顔より少し大きいサイズの袋を渡してくれる。