「うん、実は共犯」
悪びれずに言ってのけた篠宮くん。
楽しそうに肩を揺らしている。
むむ、その笑顔は好きだけど複雑だ。
なんて思っていると、篠宮くんがぽつりと口を開いた。
「みんなさ、光莉がひかちゃんが〜ってずっと言ってて」
準備のときの話をしているのだろうか。
今日の誕生日会をするにあたって、私以外のみんなは早く集合して飾りつけたり準備をしてくれていたみたいなの。
はじまる時間だけしか知らなかったから、みんなが秘密で集まって準備をしてくれているなんて、ここに来るまで知らなかった。
「瑞沢ってみんなに愛されてんだなって改めて思ったっていうか」
「えへへ、照れますなあ」
私を好きでいてくれるひとがこんなにもいるなんて、幸せ者だな。普段からもそれは伝わってくるもの。
私もみんなのことが好き。
────ワサビ入りたこ焼きを食べさせられたとしても、ね!
「わかるなって思ったんだよ」
「……?」
「瑞沢がこんなに好かれる理由も」
とっさに出てくる言葉が見つからない。
ものすごい褒め言葉をもらっていることだけは、かろうじてわかる。



