「そうか。よかったじゃねぇか。」

『うん!あ、はいこれ。飛鷹の。』

「ありがと。食べていい?」

『ここで!?』

「ここで。」

期待なんて、していないよ。知っているから。分かっているから。君が俺にくれるものは本命ではないことくらい。

分かっているからこそ、割り切ることが出来た。諦めようとすることが出来た。応援しようと思うことが出来た。

だけどそれは所詮思っただけで、長年胸の底に秘め続けた炎を消すことは出来なかった。

再熱しそうになるのを必死にこらえて漏らさないようにした。だって伝えてしまったら傍になんて居れなくなるから。

包を開けていく。

どうやらアルミホイルが使われているらしく、シャカシャカ、ペリペリ、薄い金属が避けていくような感触が自分の手の中に現れる。