囚われの女神は焔と共に。


「ははっ、久しぶり」


入口を閉鎖するようにそびえた、金網の壁。


あんなにキラキラしていたのに今は錆びてる。


指で擦ると茶色の粉がついた。


「わっ」


パッパっと手を払う。


あるはずでなかった鍵が、足元でジャラッと音を鳴らした。


膝を曲げずに拾い上げる。


鍵に特に恨みはなかったけど、無性に投げたくなってダンボールの山に投げつけた。


バランスよく積まれていたのか、ちっぽけな鍵ぐらいでは動かなかった。


溜め息が出る。


「つまんないの」


今度は、金網に付いていた南京錠を外して思いっきり投げ
た。


放物線を描いて飛んでいく。


見事、ダンボール山のど真ん中に命中した。