「あいつら、悪いやつじゃないんだけど血の気多いからさー。いきなり囲まれて怖かっただろ」 「あっ、いえっ、大丈夫です! ていうか、助けてもらってありがとうございました!」 「どういたしまして。もしまた何か言ってきたら、学校に相談した方がいいよ」 「は、はいっ、そうします!」 「じゃあ俺、部活あるから」 「あっ……」 颯爽と去っていく先輩。夕日で先輩の後ろ姿が逆光になり、わたしはまぶしくて目を細めた。