私の顔見てニヤニヤしてるのよ。


うっ……キモッ‼


「ちょっと翔夢。何、人の顔見てニヤニヤしてるのよ?気持ち悪い……」


「え~?だってもうすぐあのイベントがやってくるんだもん」

「イベント?」

「2月14日と言ったら……バレンタインじゃないですか‼」

翔夢は声を張り上げて、その場に立ち上がる。


ああ……バレンタインか。

相手のいない私にとって無縁だが。


「僕はこの日を待ってたんだ‼ワクワクするんだ」


「ふーん。だから?」