君は僕のペット

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いや、でもこんなんで学校行けない。


「 ね、直くん…っ 」



元に戻して。そう言おうと洗面所から出るとそこには中村くんがいて勢いよく飛び出した私は彼とぶつかる。




「 うっ… 」


「 うん、かわいい
あと前を向いて胸を張って歩くこと。」




私の顎に手を添えてくっと上にあげ目を合わせて楽しそうに笑う彼はちょっと意地悪だ。



「 でもっ、」

「 でもじゃない、行くよ 」




また頭を撫でられ家を後にした。






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「 泊めてくれてありがとう 」



校門をくぐる前にお礼を告げる。
多分もう彼と関わることはないだろう、



学校に行くまでの道で沢山の人に挨拶されてたし、
住む世界が違う。



「 またいつでもおいで 」



そんなことを言ってくれる彼の言葉が嬉しくて
つい頰が緩んでしまった。






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