「コラ、そんなところで寝ないの」と引き離し連れて行かれる。
呆然と立ち尽くす俺は頭の中で鐘が鳴り続けていた。
副社長って言ったよな?
俺が………苦手………?
金髪に手を引かれ部屋へ上がる。
無理やり紗和の隣に座らされた。
グラグラして背もたれにしてるベットに頭を預けてる。
お酒を用意しながら他の女が言ってくる。
「こんなに酔う事あまりないんですけどどうしちゃったんですかね?今の会社ではどうですか?紗和は」
「いや…良くやってくれてます」
「先輩なんですよね?迷惑かけてたらすみません、なんせ新人秘書ですから」
すかさず金髪も「頑張って勉強してたんだもんね?」って。
やっぱそうなんだ……
今は潰れてるけど相当頑張ってくれたんだよな。
「問題は上司よ!」
「紗和の上司ってどんな人なんですか?」
「え?上司……?」
まさか………そんな事ないよな!?
俺……!?
「この子買う!って言った男!」
ガーン…………沈。
それ、俺です………
「相当振り回してるらしいわよ?今日初めて愚痴聞いた〜」
愚痴!?
見えない右フックが命中する。
「苦手だ〜って言ってたね〜怖いって」
俺がっ!?怖い……って!?
隣で寝てると思ってた紗和が急に起き出して会話に入ってくる。
「そう…!怖い、怖い……ヘヘン」
「その上司ってどんな人ですか?」
俺に聞くなよ。
「えっと……ど、どんな?」

