「数十匹ほどの猫がいますよ」とノヴェル。

山田さんが世話をしている。

ノヴェルは黒田さんを地域猫の保護団体に連れてきたことを後悔する。

「はじめまして。トイペット商事の黒田といいます。
地域猫のうち幾匹かを引き取りにきました」

山田さんが餌を用意。

猫が集まる。

「費用はこちらで持ちますので、四匹か三匹ほど健康な猫を譲ってください」と黒田さん。
「大人しい猫だ」とノヴェル。黒田さんが振り向いた。
「でないと飼い主が困る」とノヴェル。

「そうですね。人懐っこい猫で」と黒田さん。
山田さんは寂しそうだったが・・・

三匹の猫を引き渡す。

「これはささやかですが謝礼ということで」と数千円ほどのギフト券だ。

海辺の漁港でノヴェルは黒田さんを少し信頼するようになった。