つい先程、自問自答して、出た答、映像に私は居なかった。
その映像は、いつかに覗き見たユウくんと女の子が会話をしていた風景だ。
そんなことにも、気付けないなんて。
──私、相当、参ってる。
「連想してる……」
今回の出来事、人生初の彼氏に、自分でも気付かぬうちに、案外深刻に悩んでいたのかも。
それを見ないフリをして、何とも思わないフリをして。
そんな風に考えているくせ、ユウくんに積極的に接していけるあの女の子に、嫉妬してる。
吾妻さんを見ると気遣ってか、控えめに笑顔を作ってくれる。
「私、浮気相手かもしれない女の子を、連想してました……」
「その女の子を……」
「はい」
「そっか」
「でも……」
「でも?」
心配そうに私を見る吾妻さんの視線や、仕草は、本当にこれが彼の本職なんだなぁと思わせる。
お店で合っていたプライベートの吾妻さんの面影はあるのに、違う人みたい。
「確かに、あの女の子の積極性に羨ましいと思いましたが、でも……。吾妻さん」
「うん?」



