1日の業務を終え、会社の自動販売機でアイスコーヒーを買った。

そして、直ぐ側にある飲食スペースに、腰を下ろす。

今日もいろんなことが、有り過ぎた。

朝はユウくんに倉庫で問い詰められ、昼間はまさかの吾妻さんと再会した。

思い返すだけで、未だに頭が混乱しそうになる。

先ほど、買った缶コーヒーを開けた。



「……苦い」



普段から飲んでいる筈の微糖のコーヒーは、何故かしら苦味を強く感じた。

無意識のうちに、ストレスを感じているのだろうか。

そんなどうしようもない自分に向けて、溜め息を吐く。

机を見つめて、悶々としていた。

そのときだった。



「みさおちゃん」



呼び掛けられて、見上げる。

誰かなんてことは、もちろん分かってのことだった。



「ユウくん、お疲れ様」

「お疲れ様。大丈夫?」

「大丈夫って、何が?」



まるで当然のことだと言うように、ユウくんは私の正面に落ち着く。