こんなに幸せな気持ちが、私の中にもあったんだ。
吾妻さんの体温を感じて、幸せを噛み締める。
「吾妻さん。私、幸せです」
「みさおさん……。これ以上、泣かせにかかるの止めて。俺も、今、なんか涙止まんないだけど。どうしたら良い?」
「そんなに私のこと、想ってくれるなんて、感激です」
「……みさおさんへの俺の気持ち、めちゃくちゃデカイからね。覚悟しといてよ? 今の俺、こんなんだけど」
「ふふっ。全く、格好付かないですね」
吾妻さんが嬉し、恥ずかしいことばかりを言ってくるから、落ち着かず、いつものように茶化す。
だけど、いつまでも離れてくれないのも、面白くなってきて、わざと子ども扱いして、頭を撫でたくなった。
そっと触れると、思っていたよりも髪が細くて、柔らかい。
その触り心地が良く、堪能していると、不意に引き剥がされた。
驚いて一瞬、固まってしまったが、吾妻さんの顔を見て、つい笑ってしまう。
「吾妻さん、本当に泣いてたんですね。顔、真っ赤ですよ」
「みさおさん。俺のこと、相変わらず犬猫だと思ってるでしょ」
「え? 思ってな──」
急に迫られ、吾妻さんの影が私を覆う。



