「す、すみません。私、何、言ってるんでしょうね」
急に恥ずかしくなってきて、思わずうつ向く。
顔が熱くて、見せられない。
膝の上で、手をぎゅっと握り締め、羞恥と戦う。
「みさおさん、さ……」
吾妻さんのいつもより、やや低いめの声が聞こえて、肩に力が入る。
叱られる、かもしれない。
だんだん気まずくなってきて、今の私は本当に子どものようだ。
「は、い」
「そういうことを彼にも、ちゃんと言葉にして伝えてあげないと」
「……そ、そう、ですよね」
吾妻さんの顔を見るのが、怖い。
私は誤魔化す為に、うつ向いたままで苦笑いしておいた。
でも、内心の私を誤魔化すことは、どうにも出来なかった。
内心の私は、ひどく落ち込んでいる。
もっと一緒に居て、そう、純粋に話し続けていたかっただけ。
他意は、きっと無い。
せっかく先程まで、和やかな楽しい空間だったのに、私が沈黙を生み出してしまった。
正直、声を出す勇気が、なかなか出てこない。
躊躇ってばかりいた私に、吾妻さんは「そう言えば」と小さく切り出した。
「さっき廊下に居た理由、ちゃんと吐き出せてなかったね」
「え」
「聞くよ、みさおさんが良ければ」
吾妻さんの最上級の気遣い。
この部屋は、吾妻さんが寛ぐ為の部屋だ。
私が我が儘を言ったせいで。
今更になって、申し訳なくなってきた。
つい上がってしまった顔は、しっかりと吾妻さんの表情は捉える。
「友だちとしても、聞かせてくれないの?」
少し寂しそうな、表情で居た。
「あの時、かなり思い詰めた顔してたけど」
もしかしたら、これは何かの仕返しなのかな。
忘れかけて、楽しく出来ていたのに。
あの光景は、容易に浮かぶ。
その時、膝に何かが落ちた。
それは、膝の上で染みになった



