そうか。店長のお知り合いなら、この人も取って食うような真似はしないかも。
そもそも。
そもそも私に、初対面の人を惹かせるような、そんな魅力は生憎持ち合わせてはいない。
少し酔っているとはいえ、私はなんて自惚れていたのだろう、と思わず恥ずかしくなる。
「え、何で顔赤くなってんの。……いや、だから俺、まさか車に乗せた瞬間に襲う…なんてことはしないから。多分、大丈夫」
「多分って……」
「それはわかんねぇよ……健全な男子だもん」
「お前は……そういうことをストレートに言うから、女の子等に嫌われるんだよ」
店長と吾妻さんのやり取りを聞いていると、吾妻さんというこの人は、やっぱり駄目な人だ。
一緒に帰るなんて、やめておいた方が良いかもしれない。
やっぱり危ない人なんだろう。
一度に不安になった。
とりあえず、私が店長にお代を手渡すと、吾妻さんが勢いよく立ち上がる。
「さ、行くよ。もう遅いし」
「嫌です……あなた、恐い……」
「酷いな。大丈夫だって、多分」
「だから……さっきから、その多分って、何なんですか……」



