2018年 春
高校生活が始まる。

初めての制服、初めてのローファー、初めての登校
いろんな初めてが今日から始まる。
友達沢山できるかな。

「よし!書けた。」

毎年恒例学年が上がると描き始める日記。でも、3日も経たずにその日記は書かれなくなっていく。簡単に言えばただのお金の無駄遣いだ。けど今年こそは絶対に1年は書く自信がある!とガッツポーズしてると

「おい。遅れるぞ入学式」

後ろから声がした。振り向かなくても分かるそれが誰か。だって15年も幼なじみやってますから!もうすぐ16年目突入!普通こんなにも幼なじみやってたらお互い意識しちゃって恋に発展、、、というのが普通?らしいけど私達は全く持ってない!だってこいつだよ?そう。こいつというのは

「春樹!ノックぐらいしてくんない?着替えてたらどうすんのよ!」

春樹というのはお隣に住んでる幼なじみの宮村春樹。さっきも説明した通りの15年も幼なじみして人を馬鹿にする天才。ムカつくけど言ってることが正してくいつも言い返せない。何故か私のお母さんはこいつのことがお気に入り。こいつの本性知らないからだろうけど。

「いいじゃん。お前の裸とか興味が無い。何も興奮しないから安心しろ」
「っ....」

全く持って言い返す言葉がございません。貧乳だし身長も156cmで高い方だけどスタイルもいい訳でもないしかと言ってセクシーな雰囲気見たいのとか出せないし。中学でもモテたことがないし彼氏いない歴15年。確かにこんな私に興奮する人とかいないだろうな。
でも、私も変わろうと努力してる!髪の毛も朝早く起きて頑張ってセットしたし少しだけどメイクもしてみた!制服も少しづつ自分なりにアレンジしていこうと思ってるし!
と1人でブツブツ言ってると

「何、お前また日記やってる訳?続かないんだからやめとけって。黒歴になるぞ」
「なっ!いいの!今年はちゃんと1年やりきるって決めてるんだから!」
「いや。3日も経たずにやめるな」
「やめません!」
「いや絶対やめる!」
と、朝から辞めるだやめないだの言い合いしてると

「春樹くーーん、菜々ーーー。入学式遅刻しちゃうわよ!!!」

と下からお母さんが叫んでいるのを聞いて

「やっば!!行くよ!春樹」
「くそ!これ走るしかないぞ!」
「えー。せっかく髪の毛可愛くセットしたのに。」

朝早く起きた意味ないじゃん。もう!とブツブツ言いながらも全力で走りギリギリ入学式には間に合った。