わたし、BL声優になりました

 黒瀬の想いに必死に応えようとしている彼女の声もまた、酷く揺れている。

 同じ気持ちだった。

 たったそれだけで、どれだけ心が救われたのか。

 氷解していく感情に、一筋の光が射した。


「……悪い。我慢出来なかった」

「だ、大丈夫……です……」

 黒瀬の謝罪に、ゆらぎは顔を伏せて答える。その声は弱々しく、消えかかる。

「あー……。聞きそびれたんだけど、俺のこと好きだってことでいいんだよな」

「わざわざ、確認しないでくださいよ」

 そっぽを向き、恥じらい少し拗ねたような態度をとる彼女に、笑みが溢れる。

「そっか。ありがとう。会いたいって、言ってくれて。同じ気持ちで良かった」

 黒瀬は安堵すると、ゆらぎを抱きしめていた腕の力が抜けていくのを感じた。

「黒瀬先輩、好きですよ」