あまいあまい、チョコレートあげる




……なんてね、と、冗談を言葉にするほどの想いじゃないよ。



男としてみてなかった。ただの友だちだと、思ってた。



……思わなきゃ、と思ってた。



だって、湊川はすごいんだもん。



湊川は、モテモテ。



でも、それよりも、優しくって、あたしがひとりだったら絶対声をかけてくれて、まわりのことをよくみてて、告白されても絶対適当にあしらったりはしないし。



……そんな湊川だから、魅力を感じるんだよ。



モテモテだからどうとかじゃ、ないんだよ。



「じゃあ、付き合ってくれる?」



「さぁね」



「えーっ!!」



……そんなの、言うまでもないよ。



「遥瀬」



湊川があたしの手をとって、立ち上がる。



ぐっと引き寄せられて、湊川の胸に飛び込んでしまった。