あの後色々話してから別れた私達は
それぞれの病室に戻った

しばらくすると。。。

━コンコン ガラガラ

「南乃花ちゃん検査の時間だよ。」

原さんが入ってきた

私は検査の時間が1番嫌い。

何故かって?

だって、今まで検査してきて
いい事なんて言われたことが無いから

今日だって──

でも、今日はいつもとちょっとだけ
違っていた

先生の顔がいつもより暗かった

「南乃花ちゃん…まだ若い君に言うのは
あれなんだけど…」

「…なんですか?先生、私はあと
どれくらい生きれるんですか?」

声が震えて上手く喋る事が出来ない

「非常に言い難いんだけど…
南乃花ちゃんは…長くてあと1年です」

分かってた…自分があと少しで死ぬって
事ぐらい…

「そう、ですか。」

私は力なく返事をすると部屋を出た。

先生に言われた『あと1年です』
って言葉が離れないでずっと
頭の中をグルグル回っている

「そっか…私あと1年で死ぬんだ…」

分かってた…分かってたのに…

「なんで…涙が出るの…?」