「ね、菜月が遼君に
初めてプレゼントしたものってなに?」


これがずっと聞きたかったこと。
いい感じのお店を探しながら
歩いている時に聞いてみた。


「んー、たしかキーホルダーかな。
中学生だったし、
カバンに付けられるのがいいなって思って。」


キーホルダーか。
確かにプレゼントの常連品だよね。


中学生なら私もそうしたかも。
でも、高校生になった今
キーホルダーよりは
もう少し上の物を買いたいと
正直にそう思ってしまった。


「ま、今なら絶対あげないけど。」


菜月も同じことを考えたみたいで
キーホルダーは
プレゼント候補から早々に外れた。




「んで、分からないって言っても
候補くらいあるでしょ?」


少し歩いたところで
菜月が立ち止って私を見た。